Against the Empire
スチャダラパーが放つ建設的な「文句」
09 3/26 UP
Text:honeyee.com Photo:Shoichi Kajino
- ──
- 「地デジ」というのは今の社会の雰囲気の象徴であると。
- B :
- 「そう。中でも地デジが一番象徴的ですね。地デジが通っちゃう強引なシステムが」
- S :
- 「テレビがつまらなくてアイディアが枯渇状態なのに地デジにしてどうするの? と。中に入れるソフトが無いにもかかわらず」
- B :
- 「地デジをやる、と決めたおっさん連中は世の中のムードが分かっていないんですよ。世の中のムードを知っている30代くらいの人たちがトップに立てばいいのに。ハニカムだから言うわけじゃないですけれど、例えば(藤原)ヒロシ君がそういうことを決めていれば、間違ったことにはならないと思う」
- ──
- そこで、テレビが面白かった時代、みなさんが若かった頃のカルチャーについて書かれた本『ヤングトラウマ』についてお聞きしたいのですが、当時のカルチャーは何で面白かったのか? その疑問を現在の視点から語ったのがこの本ですよね。
- B :
- 「そう。この本に書かれているようなことで分かりやすい例を挙げると、ANIの薬師丸ひろ子熱ですね。昔、ANIが薬師丸ひろ子に熱を上げていたんだけれど、3年くらいで熱が冷めて・・・、という感じになってくる。グラグラした思春期に色んなものを好きになっては、それを否定していく。そういう行為一つ一つについて書かれた本で、今の若い人たちが読んでも面白いと思います」
- ──
- 少し話は逸れますが、薬師丸ひろ子が、というわけではないですけれど、昔のアイドルは今ほど計算された、完成された存在ではありませんでしたね。
- B :
- 「昔のアイドルには、ぼんやりとした『夢の部分』がありましたからね。今のアイドルほど計算され尽くした存在じゃなかった。雑な作品がドンッと出て、それが間違って売れたりして(笑)」
- S :
- 「変な風評もあったよね。菊池桃子の検便が盗まれたらしい、とか(笑)」