EDITORIAL PARADISE
「越境的編集者」菅付雅信の時代表現
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Photo:Shoichi Kajino Text:honeyee.com
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- 菅付さんの仕事はファッションや音楽関係が多く、編集者の仕事として特にスタイリッシュなイメージがあります。オシャレな気分を味わえるというか。そうした要素も確かに今回の作品集にはありますが、むしろ、そうしたイメージを作り上げる過程の実践的な編集術、メソッドを伝えるものとしてこの本は完成していますね。
- 「自分が格好良くないからパッケージの部分はスタイリッシュできれいに見せたいという気持ちはありますけれどね(笑)。ただし、作品集に何度も書いていることなんですけれど、僕は、編集が自己表現だとは思っていないんです。編集というものは時代表現だと思っています。時代が要求するものを、その時代の旬な人たちと作り上げる。それが編集なんです」
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- だから、菅付さんは紙媒体、WEB、広告に展覧会と非常に多角的な仕事をしていますけれど、そんな菅付さんが肩書として選ぶのは、何とかプロデューサーや何とかクリエイターといった類のものではなく、「編集者」である。
- 「そうです。大手出版社の社員の人たちからすれば僕のような人間は『邪道』かもしれない。それは自覚しています。ただ、僕は『編集者』という肩書が好きですし、『編集者』は幅広い分野で仕事が出来るものだと信じています。今回の作品集や展覧会を目にしてくれた人が『これも編集の仕事と捉えて良かったんだ』と思ってくれれば嬉しいですし、さらに言えば、今僕は44才なんですけれど、編集というものを広い視点で捉えられる若い世代が育ってくればいいなと思っているんです」
Masanobu SUGATUKE|EDITORIAL PARADISE
菅付雅信 編集作品展「編集天国」
期間:2009年4月3日(金)~15日(水)
会場:GALLERY SPEAK FOR
〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR B1F
TEL: 03-5459-6385
開廊時間:11:00-20:00 (展示最終日のみ18:00まで)
休廊:毎週木曜日
入場料:500円
http://www.galleryspeakfor.com/
菅付雅信作品集『編集天国』
対談=坂本龍一、篠山紀信、中島英樹
菊地凛子による著者インタビューも収録。
イラストレーション:フロランス・デガ
ピエブックスより4月上旬発売予定
定価:3,780円[税込]
[問]ピエブックス
TEL:03-5395-4811
http://www.piebooks.com/