08 3/10 UP
今また、再評価の声が多方面から上がるジョイ・ディヴィジョン。
オリジナルアルバムからベストアルバムまで、彼らの魅力と足跡を辿るためのディスクガイド。
『コントロール オリジナル・サウンドトラック』Music From The Motion Pictures CONTROL (2008)
『アンノウン・プレジャーズ』Unknown Pleasures(1979)
『クローサー』Closer(1980)
絶妙な構成のサントラ盤。イアンにまつわる様々なバンドや楽曲を知ることができる一枚。ジョイ・ディヴィジョンはもちろん、バンド結成のきっかけとなったセックス・ピストルズ、イアンが愛聴したイギー・ポップやデヴィッド・ボウイ、同郷の先輩バンド=バズコックスや、米のヴェルヴェット・アンダーグラウンド、独のクラフトワーク等も収録。
こちらもまた伝説となった、マンチェスターのインディ・レーベル=ファクトリーから発売されたデビュー・アルバム。全体に漂う暗さ、ミニマル極まりないサウンド、独特なイアンのヴォーカル——すべてが衝撃的な名盤。'67年に初めて発見されたパルサーをあしらったジャケットのアートワークは、色々なブランドTシャツのネタ元にもなった。
セカンド・アルバムにして、ラスト・オリジナル・アルバム。イアンの生前に完成していたが、突然の自殺により、2カ月後の80年7月に発表された。前作よりもシンセ色が増し、アレンジ等の完成度も高まっているが、それに伴うかのように暗さ度数もアップ。これぞ「暗黒の美学」といった傑作。部屋を真っ暗にして膝を抱えながら聴くのがお勧め。
『スティル』Still(1981)
『サブスタンス』 Substance 1977-1980 (1988)
『ザ・ベスト・オブ・ジョイ・ディヴィジョン』 The Best Of Joy Division(2008)
ジョイ・ディヴィジョンの未発表音源集。未発表のスタジオ録音楽曲と、ライブ録音楽曲により構成されている。内容的には、やはりオリジナルの方が上。が、もはや観ることが叶わないライヴでの演奏や、ボツってしまった楽曲を聴けるのは嬉しい限り。まずオリジナル・アルバム二作品を聴いた上で、新たな面を発見する気持ちで聴いてもらいたい作品。
イアンの死後8年目に、残りのメンバーにより選曲されたベスト・アルバム。当時のUKにて12インチのフォーマットのみで発表され、オリジナル・アルバムには未収録だった「トランスミッション」、「アトモスフィア」、「ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート」が収録されている点が特長。この3曲は全て素晴らしいので、入門編にも向くかも。
バンドの母国=英国にて3/24に発売される新たなベスト・アルバム。「ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート」、「シーズ・ロスト・コントロール」、「トランスミッション」をはじめとする14曲に加え、ジョン・ピール・セッション音源が収められたボーナス・ディスクも付属されている。『サブスタンス』同様、入門編にぴったりな一枚。